2018/11/18

 

友人Hは、友人Oを見て、いつも羨ましそう

Oちゃんってほんと顔小さいね

こんなに可愛いのに告白されたことないの?

Oちゃんならモテモテだね

そんなことないよ、髪型のせいで小さく見えるんだよ

お父さんの遺伝なの?

 

こういうのを聞いてると悲しくなる。

Hは自分がOより不細工だと思っている

それで、なぜか彼女の容姿をしきりに褒める

顔が綺麗かどうかなんて、どうでもいいと私は思う

そんな風に遠回しに自分の顔は不細工だ、と綺麗な顔の人に宣言することに、なんの意味があるのだろうか?

正直言って、客観的に見れば、私の顔は醜い。多分、OよりもHよりも醜い。

でも私は、自分が世界で一番美しいと思うときがある。

頭の中で今まであった人の顔を100くらい並べて、どれが一番美しいか、平均値はどれくらいか、自分は真ん中より上か下か…

バカみたい

と私は思う。

でも昔に見た野田秀樹の舞台で、こんなセリフがあった。

「顔の一つや二つ、どうだっていいじゃないか。」

醜い容姿に生まれた少女は、美人の双子の妹を憎んでいた。

誰からも愛される美人の妹…

「その、一つや二つが重要なんじゃない…」

 

顔の一つや二つ、その一つや二つが重要なんじゃない…

 

このセリフを聞いて、私は泣いた。

 

さらにその劇はこう続いた

「美人になりたいのかい?」

「いいえ、ただ、愛されたいの

 

つまりそういうこと